【参加された方の声】
五月九日。この日は時々陽の差す薄曇り、そよ風吹く穏やかなひよりでございました。
開始三十分前に神社に着きますと、既にリハーサル中。まだ人は疎らで、境内は静かです。
三々五々人が集まって来て思い思いの場所にたたずみ、腰掛けて始まりを待っています。
御神木の銀杏が、生まれたての葉っぱをぽとりと、落としたのが合図。
由有子さんから、チャリティーコンサートの報告と御礼。そしていつもの様に頼もしく、
歌声で 地球のみどりを守りましょう
歌声で 逗子の海とみどりを守りましょう
歌声で 池子の森を守りましょう
と、この言葉から始まりました。
「池子の風」を歌いだしますと、どこからか揚羽が飛んできて、ひらりと蝶の舞をひと差し。
にぎやかなカラスの合唱隊も加わりました。
「埴生の宿」「朧月夜」「浜辺の歌」と、歌うにつれて境内の木々も嬉しそうに揺らいできました。
大ケヤキの、幾重にもしだれた枝は、葉を細かく揺るがせて、浜辺に寄せるさざなみの様。
気が付けば、境内は新緑若葉のドームです。時折差す日差しにいっそう鮮やかです。
「かごめかごめ」の時は、お社の上の空を白い雲がゆっくりわたって行きました。
神社の神様もいつも守ってくださり、有難うございます。
最後の9曲目「私の街から」は、とんとんとことこ、トントントコトコ、軽快で明るいリズム。
もぞもぞ、まごまごしていますと、
そらそらこっちよ! ほらほらこっち、と手を引かれ背中を押されて呆気に取られながらも、どんどんその気になってしまう、ほんとうに希望に満ちた明るい歌です。
この歌が終わりに近づいた時、二十羽程の鳩がいっせいに飛んできて何か確認でもした様に、二、三秒して又いっせいに飛び立っていきました。新しい風とともに来てくれたのでしょう。
あっという間の40分。
由有子さんと、この日集まった7−80人ほどの方々、空、雲、木々、風、鳥、蝶。
私も、お仲間に加えて頂き有難うございます。
森を守るために歌ったはずが、いつも私自身が清々しく爽やかな心になって帰ります。
今日は、これでごきげんよう! 来月またお会いいたしましょう。
集まった人々が帰り、境内はまた静かです。(鶴家ま) |