【参加された方の声】 つい2、3日前に満開になった桜の香りが漂う中「みどりを守る歌声の会」に参加しました。神社の境内には桜の木こそありませんが、御神木の銀杏が新しい芽を吹き、市役所前の大きな木もみどりの若葉をつけた枝を春風にそよがせていました。この日は朝から気温がぐんぐん上がり、会の始まるお昼ごろにはまるで初夏のよう、街行く人々の服装もいろいろな季節が入り混じっています。暖かい陽気に誘われ、また新学期も始まり、神社の中の通る人の数もいつもより多いように思いました。
「池子の風」に続いて今日は「さくらさくら」を歌いました。
1.さくら さくら
弥生の空は 見渡すかぎり
かすみか雲か 匂ぞいずる
いざや いざや
見に行かん
2.さいた さいた
はなみてもどろ よしのはさくら
たつたはもみじ からさきのまつ
ときは ときは
いざゆかん
1番の歌詞はよく知られていますが、2番は古い歌詞のようであまりなじみがありません。家へ帰ってからよく読むと「唐崎の松は常磐」という意味のようにとれますが、神社で歌っているときには「時はいざゆかん」かしら?と思い、桜の散り際の潔さを歌った歌かと思いつつ歌いました。今年は桜がいつにもまして美しいように思いましたが、私たちに「このように生きよ」とその生き様の模範を示してくれているかのようです。
池子の森へ向かう車窓からも桜の花がたくさん咲いているのが見えました。学校の桜並木、そして山の中に咲く山桜。桜が咲く頃になると、こんなにもたくさん桜の木があったかと驚かされるほど、山々が白やピンクに染まり本当にきれいです。駅を降りてからも道沿いのお宅の庭や花壇には春の花が咲き乱れていましたが、池子の森に着くとそこは本当に手付かずの自然のままの森や野原でした。森の木々は枝いっぱいに若葉をつけ、野原一面にたんぽぽが咲き、少し霞のかかった淡いブルーの空の下、やわらかな春の空気が満ちています。本当にそこにいるだけで幸せで、みどりを守ろうと歌いに来ている私たちの方が癒されました。春の空気というのはこんなにもやわらかくやさしく、しかも精気にあふれたものなのかと改めて感じ、こういう本当の自然を絶対になくしてはいけない、ここを守り、私たちのまわりにもっと自然をとり戻していかなければ、と強く思いました。
自然に癒され、自然に教えてもらった素晴らしいひとときをありがとうございました。 (近藤み) |